CGTNは、中国の習近平 (Xi Jinping) 国家主席が提唱した「全球文明イニシアティブ」の発表2周年を記念する記事を公開した。本イニシアティブは、現在の不確実性、混乱、分断が深まる時代において、これまで以上に重要性を増している。 同記事では、中国が本イニシアティブを実践するための取り組みや、専門家・学者の見解を紹介し、中国が文明の多様性を尊重する姿勢を示すことで、世界の平和と安定を促進する重要な模範的な存在となっていることを強調している。
北京発, March 17, 2025 (GLOBE NEWSWIRE) -- 2年前、中国の習近平国家主席は「全球文明イニシアティブ (GCI)」を提唱し、文化の多様性の尊重、人類共通の価値の促進、文明の継承と革新、そして国際的な人と人との交流の強化を呼びかけた。
今日の世界において、不確実性、混乱、分断が広がる中、同イニシアティブの重要性はこれまで以上に高まっている。
反グローバル化の傾向が強まる中、リオデジャネイロ州立大学経済学部のエリアス・ジャブール (Elias Jabbour) 教授は、GCIの重要性が高まっていることを強調した。 同教授は、中国の多様性を包摂するアプローチが世界の模範となると指摘した。 一部の自称「文明国」が大規模な国外追放や本国送還を強行している現在、中国が強調する相互尊重と文化交流は対照的であると述べ、GCIが一国の価値観を他国に押し付けることなく、多様な文明の共存を推進している点を高く評価した。
世界を平和へと導く
習近平国家主席は、2023年3月に開催された「中国共産党・世界政党ハイレベル対話会 (World Political Parties High-Level Meeting)」でGCIを提唱した際、中国のことわざ「一輪の花だけでは春にならず、百花が咲き誇ってこそ庭に春が訪れる」を引用し、文化の多様性の持つ生命力と、調和のとれた世界を築くために多様な文明を受け入れる必要性を示した。
「各国は文明間の平等、相互学習、対話、包摂の原則を堅持し、文化交流が疎外を超え、相互学習が衝突を超え、共存が優越感を超えるようにしなければならない」と習主席は述べた。
中国の文明対話への取り組みは、同年6月に国連で採択された中国提案の決議によって認められ、6月10日が文明対話国際デー (International Day for Dialogue among Civilizations) として制定された。 中国の傅聡 (フー・ツォン)(Fu Cong) 国連大使は、このイニシアティブが「重要な岐路」において国際社会の関心を異文化間対話に再び向けさせることを目的としていると述べた。
「世界を見渡せば、多くの紛争や対立、さらには戦争が発生しています。 また、不寛容、過激主義、ポピュリズムの急増も見られます。 これらの要因はすべて、文化や宗教間の違い、あるいは相互理解の欠如に根ざしているのです」と傅大使は述べている。
CGTNが2023年3月に発表した、40か国・地域の15,574人を対象とした世論調査によると、80.3%が複数の文明が世界の発展に有益であると考え、85%が寛容と協力を通じた共通の未来の構築を支持し、89.6%がより積極的な対話と開放性を求めていることが分かった。特に、発展途上国ではこの割合が93.7%に達している。
行動が言葉よりも雄弁に語る
中国は単なる提唱者にとどまらず、実践者でもある。
2023年11月、北京で第1回「世界古典学大会 (World Conference of Classics)」が開催され、400人以上の専門家が古典文明について議論を交わした。 この大会は、各国が古代の伝統から知恵を学び、相互理解を深めることを促進する場となった。 それ以来、中国は「尼山世界文明フォーラム (Nishan Forum on World Civilizations)」や「国際中国語会議 (International Chinese Language Conference)」などの国際フォーラムを開催し、学者や政策立案者、文化専門家を招いて共通の価値観を探求する場を提供している。
文化遺産の保護は、中国がこのイニシアティブに取り組む上での主要な要素の一つである。 北京中軸線 (Beijing Central Axis) は、元王朝 (1271~1368年) にまで遡る歴史的建築群であり、2024年に正式にユネスコ世界遺産として登録された。 また、同年には中国の春節がユネスコの「人類の無形文化遺産の代表一覧」に追加された。 これらの重要な成果は、中国が豊かな文化遺産を保護し、国際社会でその価値を発信することに尽力していることを強調している。
中国は、伝統文化の要素を積極的に探求・推進し、その魅力を世界に広めている。 アニメ映画『哪吒2 (Ne Zha 2) 』がアニメ映画部門で世界興行収入のトップを記録し、ビデオゲーム『黒神話:悟空 (Black Myth: Wukong) 』が国際的に人気を博し、舞踊劇『詠春 (Wing Chun) 』が海外市場で大ヒットするなど、中国は文化遺産の革新を続けている。
中国は、人と人との交流を強化する取り組みも積極的に進めている。 過去1年間で、ダラス、ヒューストン、ニューヨーク、サンフランシスコなどの都市から学生グループが中国を訪れ、大学や企業、象徴的な観光地を視察した。これは、習近平国家主席が2023年に表明した「5年間で5万人の学生を招待する」という誓約に基づくものである。 近年、中国は複数の国々と「観光年 (Tourism Years)」を共催し、文化交流の促進に努めている。 2024年末までに、中国はフランス、ドイツ、イタリアを含む29か国に対しビザ免除入国政策を拡大し、国際的な交流をさらに促進した
詳細については、以下を参照されたい:
https://news.cgtn.com/news/2025-03-15/Two-years-on-China-s-GCI-becomes-more-vital-in-turbulent-times-1BL2FHhmmaY/p.html
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